“武術も治療も同じ”と言いますが、
今まではあまりピンとこなかった。
“人体を壊すのも修復するのも同じ”
と機械的に理屈では納得できるのだけど、
実感が伴わなかったのです。
いまいちどういうことかわかっていませんでした。
壊せるんだからなおせるでしょっていうそんな単純な話ではないのです。
だって物でも何でも自分が壊したもの(壊してしまったもの)全部修復できたのか思い起こしてみてもほとんどできていない。
それは物でも何でも、そのものに興味と感心がなかったからです。
それがどういうもので、どうなっているかなんて考えもしなかった。
だから意図的に壊したのではなく、壊しちゃっていたから当然なおし方もわからない。
物だろうが人だろうが、
対象となるものがどんな形でどんなことを考えて何にどう感じるのか、
壊すにしてもなおすにしても対象となるものがどうすれば嫌なのか、
どうすれば喜ぶのかそこが欠けていてはどうやたって愛手は上達しないんだなと、
テクニックで人が治るわけではないということの意味をほんの少しだけ理解できたように思います。。
みかん