それって契約違反!?

ある方からこんな相談を受けました。

会社で、どんどん難しい仕事を任されるようになってきて、辛い。
もっと簡単な仕事だけしていたい。

と。

よく話を聞いてみると、
就職難で、なかなか採用してもらえる会社が無く、
とにかくどこでもいいので就職したい、と
仕事の内容や勤務条件は掲示されたものをそのまま受け入れてしまったため、

会社が、期待していたものと、
本人が想定していた内容にギャップがあったようです。


***


お仕事の場合、
こういう仕事に対していくら支払う
という契約を結んでお仕事をすることがほとんどです。

その契約を双方合意のもと取り交わしたのであれば、
契約通りのものが得られれば互いに満足します。


では、仕事以外のことではどうでしょう?

人付き合いの中で、
これをしてあげたんだから、こうしてくれたっていいじゃない?

なんていう想いを抱いたことはありませんか?

知らず知らずのうちに、
これをあげればこれをもらえる
という期待をもっていると、

思った通りのものが得られないとき、
人は不満に思うのです。


けれど、
よく考えてみてください。
そういった契約を結んでいないのであれば、
相手が自分の期待通りのものをくれるとは限りません。

それを
詐欺だ!
契約違反だ!!
と訴えても、
相手にとっては寝耳に水。

とんだとばっちりです。


お仕事には“契約書”なるものが存在することもありますが、
日常、人とのお付き合いの中では、
いちいち契約書を取り交わすなんてことはありませんし、
口頭ですら、
「私はあなたにこれをしてほしいから、これをあげます」
なんてはっきり伝えることも無いでしょう。
それだけ、双方の合意の無い期待が発生しやすいのです。


もし、だれかや、何かに不満を抱くことがあったら、
自分がどんな期待を持っていたのか、
そして、その期待は、
双方合意のもと取り決めた“契約”だったのか、
見直してみます。

もし、自分勝手な期待があれば、
その期待を止めることで、
不満はなくなり、
怒ることも、嘆くことも、悲しむことも無くなっていきます。


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前述の方も、
もっと楽な仕事でいいお給料をもらえる
というのが自分勝手な期待だったことが分かり、
転職を決めたようです。

今度は双方期待通りの円満な関係が築けるといいですね(*^^*)

 

きんとうん