着物に関するお仕事をしています。
着付けを学び始めた方が、まず難しいと感じるのが、帯結びではないでしょうか。
エプロンなどの紐を体の後ろでちょうちょ結びするだけでも、
慣れないと、一苦労。
それが、もっと複雑な帯結びとなると、
あれ?上?下?
あー手がつりそう。。。
と、頭も体も大混乱。
実は、体って
自分のもののようで、実は、イメージしたとおりに動かすことは結構大変なものです。
しかも、自分には見えない、自由の利かない背面で
いったいどういうことになっているのか
分からず途方に暮れてしまいます。
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そんな帯結びをマスターするために
習い始めたころ、私がまず行ったことは、
完成系をしっかりと頭に入れること
でした。
何をどうしたいのか、
平らな帯がどう結ばれてどういう構造で、
どういう形を創り出していくのか、
それをしっかりとイメージできるようにすることです。
次に必要なのは、
手の感覚。
目に頼るのではなく、
手の感覚で、今どういう状態になっているのかを感じ取れるようにしていきます。
後ろ手で触ってみて、
あーそうか今こういう状態なのか、
と分かれば、
初めにイメージしたものと、
合っているのか違うのか、
違うならどこが違うのか、
が分かります。
分かれば、イメージに近づけていくことができるのです。
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この方法は、、
他のことにも役立つことが多くあります。
自分がこれから行おうとすることを、
まず、
どうしたいのか、
どうなりたいのか、
完成形のイメージをしっかり持っていると、
迷わず楽に進むことができます。
もし、うまくいかなくても、
どこかどう違うのか、間違いに氣付きやすく
必要なもの、足りないものがわかりやすくなるのです。
ですから、そのイメージは、
できるだけ、細かく、ありありとしたものである程、
完成度が高くなります。
そして、
そのイメージも、
もっと繊細に、高度に、書き変えていくことで、
できあがるものも、さらに上を目指すこともできます。
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今は、とくに考えなくても結べるようになってしまった帯ですが、
着るたびに、
もっと美しく、
イメージをどんどん書き変えていくことで、
もっともっと上を目指すことができそうです(*^^*)
せっかく涼しくなってきたことですし、
イメージを新たに、
さらなる上を目指して、腕を磨いていってみたいと思います。
きんとうん