記憶、というと、普段は頭で覚えたことの記憶がよぎることが多いと思いますが、意外にも、身体で覚えたことは考えて思い出せなくても、動きとして覚えていることが多くあります。
例えば、学生時代、武道の稽古で基本稽古の他、演武、というものも行っていました。演武は大会にでるためのもので、その時期に大会に向けて練習するのですが、数ヶ月たって演武の動き方を思い出そうとした時、考えてわからなくなっても、実際にパートナーと一緒に動いてみると、自然とその動きができていた、ということも何回もありました。
それは、夏の間に演武の動きをやりこんで練習したのと、普段の基本稽古を行っていたことの積み重ねもあったと思います。思考の記憶ではなく、身体で覚えていた記憶でした。
正しい動き方を普段、ちゃんと稽古できていると、それは身体の使い方として脳にインプットされるのでは、とも思います。
武道では、一生、身体の使い方を練って、鍛錬をしていくものですが、特殊な技だけではなく、普段から身体の使い方を練って、それを身につける意識でいると、日常の動作や身体の使い方も変わってきます。
身体のあつかい方が変わると、心のあつかい方も変わります。
今よりもさらに上手く、さらに成長できるように向上していくように意識を持つのは、人生の向上にも繋がります。
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