あおさは20代後半、時々海に行っていました。
ただ波の音を聞きに行って帰ってくるという。
波の音を浜辺できいたり、岬の突端の崖上からきいたり、
お部屋の窓を開けて寝ながらきいたり。
ただずっと波の音を聞きながら
自分を振り返ることをよくしていました。
どんなことを自然ガイドの仕事のなかで伝えたいか
今求められていることと自分がしたいことのギャップ
家族のこと、これからのこと…。
はじめはいろいろ考えているのですが、
途中からだんだん波の音の心地よさだけになっていきます。
ガイドするよりも、こんな風にただ感じてもらえたらそれだけで
本当に伝えたいことは伝わるような氣がする…。
何の根拠もないけれど、ふと思うことがありました。
当時、伝えたいけれど伝え方が見つけられず悩んでいたことも、どうしてそれを伝えたいと思ったのか?
実は自分でもよくわからない。
ただこんな風に自然のなかに委ねていったときに
ふと浮かんだ思いだったように思うのです。
人と自然は同じなんだよ
繫がっているんだよ
これは、どう伝えたらいいんだろう?
自然のなかで静かな心でいる時に湧いてくる思い。
でもある時、それを体現して生きている人に出会いました。
その方がそう宣言してまわっていたわけではないのですが
一つ一つの所作に言葉にあらわれていて
もうそれだけで充分でした。
今、こうして書いていても思うのです。
本当に伝えたい大切なことは、
体現して生きてこそ伝わるのだと。
そんな体と心にただ還っていくことが
何よりの近道でした。
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