お雛様

お雛様を飾りました。

いつも、忙しさにかまけて…面倒の一言で片付けてしまい、申し訳なさからお内裏様とお雛様だけ飾っていたのですが、久しぶりに七段飾りをする気になりました。


三十年以上まえのものですが気品ある美しいお顔は変わりません。

久しぶりに飾った三人官女、五人囃子…ひな祭りの歌が体いっぱいに拡がります


小さい頃、お正月が明けると、お雛様だけを商いにするお店が、毎年家の近くに出店してきました。


火事でお雛様を焼いてしまった私は、そのお店に行っては、お雛様の美しさに、飽きもせず魅入っていました。

赤い毛氈に、きらびやかな衣装、優しい微笑み、細やかな細工のお道具…どこをみても、どこからみても心が踊りました。

本当にため息がでるほど綺麗だった。


あの時の気持ちを思いだし、お人形さんと語らいながら飾っていました。


大切な友だちと久しぶりに会った感じです。

たくさんのおかげで私のもとに来て下さったお雛様。


優しさが、心に伝わってきます。


心がフワッと軽くなり、幸せいっぱいです。


また一つ、楽しみが甦りました。


紫音