繋がる経験

お電話でパソコンに関する御相談を受けていたときのこと。

会ったこともなければ、お話しするのも初めての方で、
とても急いでいるのか、とても困っているのか、
お怒りのご様子でお電話をかけていらっしゃいました。

いままでだったら
「あーやだなー、こんなのかかってきちゃたよー(>_<)」
と、私も逃げ腰になるか、
売られたケンカを買って(!?)、こちらもイラッとするか…^^;

でも、その日は、稽古でやっていることを思い出し、
「相手と一つになろう」
そう思いました。

わからないこと、知らないことへの恐怖心や、緊張。

意識の中で、
「大丈夫、大丈夫^^」
そう話しかけながら
自分もいつも以上にリラックスし
電話越しながら、稽古でやっているように相手と一つになるよう意識してみました。

すると、
いつも自分から出てくる言葉、アプローチの仕方が自然と変わっていました。
話しながら、
今までは、“教える”、“アドバイス”するという大義名分で
その中にはたくさんの、相手のも違いを指摘したり、裁いたりする意識が溢れていたんだなあ、
ちょっと意識をかえるだけで、こんなにも発するものが変わるんだ
と自分でも驚くほどでした。

そうやってお話していると、
次第に荒げていた声が、だんだんと穏やかになり
一方的につっけんどんに質問攻めしてきていたのが
会話らしくキャッチボールできるようになり
最後には、笑いがこぼれ、(見えないけど)笑顔になっていました。

私の中にも、とても幸せな気持ち、安心が広がり
「先日、稽古の時に感じた感覚と一緒だ!」
そう思いました。

それは、
どちらかが、投げる、投げられる、技をかける、かけられる
という感覚が消え、
二人で一つのものをつくっている感覚
自分の中心から喜びと安心があふれて
いつまでもこのままでいたい、
もっと繋がりたい
そう心と体、魂を通して感じた経験でした。

稽古の時は、仲間同士ですから、相手のことをよく知っているし、
お互い協力的だから、とてもやりやすいけれど、
それが初対面の人、はじめて話す人と、一瞬で繋がる、ひとつになる
っていうのは、なかなかむずかしいよな〜
とおもっていたのですが、
難しくしていたのは、自分自身だったんだ
繋がるということが、また一歩深く感じられた経験でした。


こうやって、身近なところから、目の前のことから
ひとつひとつ大切に取り組んでいこうと思います。


きんとうん