つもり違い

ある方から、
「あるところまではうまく行くんだけど、その先がなかなか進めない」
といった相談を受けました。

お話をよく聞いてみると、
なんだか、うまく行っているとおっしゃっている“あるところ”以前に、
何か問題があるように感じました。

そこで、
“あるところ”より前に戻って、状況を一緒に確認してみると、
やはり、それ以前に、すでに課題があり、
その課題を解決しないまま進んでしまっていることがわかりました。

ご本人は、問題がないと思って進んで“その先”のことばかりに取り組んでいたのですが、
それ以前に課題があることがわかってしまうと、
その課題を解決する手段をちゃんと知っていて、それを使ってちゃんと課題に取り組み、前進することができました。

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自分ではできたつもり、やったつもりになってしまうこと。
それは、まさに自分の課題です。

本当の問題をそっちのけで、早くもっと先のことをやりたくなります。

でも、小学3年生の算数ができていないのに、
いきなり中学の問題を解こうとしても、
それは難しく感じるでしょう。
また、解けるようになるためには、とても効率の悪い努力をしなくてはいけません。

しっかりと、どこでつまずいたかを把握し、
そこまで戻って一つ一つ段階を経て課題をクリアしてくと、
初めはとんでもなく難しく感じていた課題も、
楽にクリアできる、
それを、目の前の方が分かり易く教えてくれました。

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その“できたつもり”、“やったつもり”になってしまうこと。
それに気づけないこと。

一人で自己分析できる能力を身につけるのもとても大事ですが、
せっかく教えてくれる師匠や信頼できる仲間がいるのなら、
それを生かさない手はありません。

できた、と思ってしまっては、それ以上の成長は望めません。
遠回りのように感じても、課題をすっ飛ばさず、一つ一つクリアして、
前に進んでいこうと思います。

 

きんとうん